うとうと眠る隣で









あともう少しだけおなじを見たいな










何か肌寒く感じて、目を薄っすらと開けた。
カーテンの隙間から覗くのは月の淡い光だけ。
時計を確認すればまだ2時15分頃、草木も眠るといわれる丑三つ時だった。

私は小さく息を吐いた。

…いつもは朝起きるのが苦手なのに何でこんな時間に起きるんだか。

私は心の中で自分に悪態をついた。



ぼんやりと横に目を見遣れば、すやすやと眠るはとばさんがいる。
月の明かりに照らされた白い肌が目に映る。

その肌に誘われるように、私の指ははとばさんの肌へと触れた。
はとばさんの頬に指で触れる。
ぷにぷにとしていて柔らかいし、全然荒れてない。ちょっと…ううん、かなり羨ましい。
睫毛はそんなに長くないけど、なんだか心持ち長さが揃っているように見える。

顔を触れていた指をすっと鎖骨のラインに沿って動かす。
はとばさんが、小さく身動ぎした。


悪戯心が、沸く。


「はとばさんも私につけたんだし、お相子だよね…」


誰かに言い訳をするようにそう言うと、私ははとばさんの首筋に噛み付くようにキスをした。
軽く吸って唇を離せば赤い鬱血の痕、簡単に言ってしまえばキスマークがそこに鎮座していた。

白と赤のコントラストが凄く綺麗に映える。
また触れたくなって、私はそこの痕を指で2、3回優しく撫でた。

急に、撫でていた腕を掴まれる。
はとばさんの目が、とても眠たそうに開かれる。


「……
「起きちゃいました?」
「…ああ」


はとばさんの手がすぐに緩くなって、腕が放される。
私はそのまま起こしていた躰をベッドに埋めた。

はとばさんの指がさっき私がしたのと同じように、私の鎖骨をなぞる。
私の肩が、はねた。


「…されて、寝ていられるか?」
「無理、そうです。多分、起きちゃいます」


そう言うと、はとばさんが苦笑した。
思わず、私もつられて笑んでしまった。


、早く寝ろ」
「…はい」


そう言ってはとばさんは自身の体をベッドに埋めて目を閉じた。


「おやすみなさい、はとばさん」
「…おやすみ」


私も目を閉じた。
隣から感じられるはとばさんの体温がとても心地好い。


…願わくば、夢でも隣にいれますように。





2005/03/30
…一線越えちゃった……?
一番最初にヒロインさんと一線越えるのは黒のと様だと思ってました。
書き終わってみればはとばさんでしたが…。
ひさしぶりーにはとばさん夢です。書きたかったんです。
大好きですはとばさん。でもこのはとばさん似非はとばだよ…!
…どうもすみませんでした。

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