絶対勝ぁーつ!









をしよう、それはとてもはかないものかもしれないけど











屋上でサボタージュ。
まあ学園コメディでありがち?な展開だと思う。
そんでもって男と女がにゃんにゃんお仲をよろしくやるんだろ?
…この学校じゃあ無関係だ、あんなの。

俺と誉さんは今、自習の教室抜け出して屋上にお菓子大量に広げて二人で片っ端から食べてる。
お菓子が所狭しと詰め込まれた鞄の中身は、取り出してみると屋上の一角を占めるほどの量がある。


「…誉さん、いっつも俺が持ってきたお煎餅全種類根こそぎ食べてく…」
「あんたが食べて良いって言ったから食べてやってんですよ」
「……屁理屈」
「そうやった穿った見方しかできんのですかねー」


誉さんは意地っ張りだ。んでもって、意固地。
も少し素直になった方が多分人生得すると思う。

俺は最後のつぶつぶいちごの○ッキーを飲み込んだ。


「…あーっ!」
「何ですか唐突に」
「俺、もうすぐ誉さんの身長抜けるかもしんない」
「はあ!?」
「ほらほら、誉さんちょっと立ってみて!」
「どうしてんだなことしなきゃならな…」


強引に誉さんの腕を引っ張って無理矢理立たせて背中合せになる。
手で大まかに測ると…あと5cmくらい?
5cmなんて絶対伸びる!やった、抜かせられる!


「あと5cm!絶対誉さんが卒業するまでに追い抜く!」
「無理です」
「え、何で?」
「あんたもう成長止まったでしょう」
「うっ…」


…確かに、年に3、4ミリ伸びればいいほうになりつつあるけど。
でも俺にはまだ第二次成長気は来てないと言い張ってみる!


「ほ、誉さんだって止まってる!それに俺はまだ伸びてる!」
「何言ってるんですか。身長は23歳になる日の朝までは伸びるとこくじゃないですか!」
「それに誉さんが当てはまるともいえないもんねー!」
「はっ…が今後伸びるともわがんねぇーじゃないですか!」


ああ言えばこう言う、そんなノリでぽんぽんと続く言葉の応酬。
いわゆる…言い諍い?
売り言葉に買い言葉、みたいな感じで。


「絶対伸びる!俺、誉さんが卒業するまでに絶対追い抜く!むしろ170以上になってみせる!」
「できるもんならやってみてくだっしょ!」
「やってみせるー!できたら誉さんとこの喫茶店一日タダにして!」
「…いーですよ、ただしできなかったらはウチの喫茶店のタダ働きバイト一週間!」
「…いいよ、その勝負乗った!」


膠着した状態で睨みあう。
遠くの方で、チャイムの鳴る音がした。

…お昼だ。


「…期限は卒業式の一日前」
「その日までに誉さんぬけば良いんだよね?」
「そうですね」


よし、誉さんとこの喫茶店で一日タダで飲み食いし放題!
目指せ勝利への道。
ということで後でぶら下がり健康機買おう。


でも今は。


「誉さーん、俺、キャラメルパンねー」
「缶コーヒー…ブラック買ってきてくだっしょ」
「おけー」


…まずは腹ごしらえ。





2005/04/05
…あれ?はかないものはどこにあるの?
はい、タイトルとの相違がどれだけ小さくできるかが最近のテーマ、シュカです。
今日のはまるきり全然違いましたね…笑っちゃいますよ。
…約束、は多分勝ったら何かする、のところ辺りでしょうか…?
儚いのは…なんでしょうね?どこが儚いんだろう?
多分主人公くんはほまさん卒業してもアイズ入浸りですよ…きっと…
…いや、バルヨナキャラって女主人公書きにくいんです…

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